味噌は古くから日本人の健康の源!毎日食べれば免疫力爆上がりです。
毎日お味噌汁、飲んでいますか?味噌汁ほど簡単で栄養満点なご馳走はありません。
献立に迷ったらとりあえず具沢山のお味噌汁を作りましょう。
そして年に一度、こだわりの材料で無添加の美味しいお味噌を仕込みましょう!
日本人のDNAお味噌汁の歴史
味噌は古くから日本人の健康を支えてきた発酵食品の代表です。
味噌の歴史は古く、縄文時代にどんぐりで作られた「縄文味噌」が起源という説と古代中国の「醤(肉や魚を漬け込み発酵させたもの)」や「豉(大豆と塩を混ぜて発酵させたもの)」が伝来したことが起源であるという説があります。
味噌汁が生まれたのは鎌倉時代。質素倹約思考の強かった室町時代にかけては味噌汁をご飯にかけて食べる「汁かけ飯」が流行しました。
江戸時代には味噌が庶民の間で広く食べられるようになり、それぞれの家庭で仕込む「手前味噌」を仕込む習慣が定着します。こうして地域ごとに異なる気候風土や食文化に根ざした独自の味噌文化が発展していったのです。
味噌汁を飲むとホッとするのは私たち日本人のDNAが味噌が体に良いことを知っているからなのです。
味噌の健康効果
味噌の健康効果を私が尊敬する「若杉ばあちゃん」こと若杉友子氏の著作よりご紹介します。
「味噌は食べる万能薬」だよ
塩と同じくらい大切にしてほしい調味料が味噌です。日本では、はるか昔から「味噌は一日も欠かしてはならない」と言われたくらい、重宝されてきた歴史がある。
味噌に含まれる酵素が消化吸収を助けるし、体内の酸化を防ぎ、体を温める作用も高いから、不老長寿のクスリともいわれる。解毒作用も強く、血管の掃除までしてくれるから、動脈硬化や高血圧の予防にもいい。
昔はヤニでつまったキセルはこよりに味噌をつけて掃除をすると、みるみるヤニを溶かしたくらいだから、タバコを吸う人にもいい。
「若杉ばあちゃんの一汁一菜子育て法」若杉友子著 WAVE出版より引用
具沢山の味噌汁は栄養満点!毎日のお味噌汁が私たちの健康長寿を支えてくれることでしょう。
生きている味噌を選びましょう
先にも述べたように味噌は全国各地の気候風土や食文化によって発展してきました。
ご自身の生活する土地に根ざしたお味噌を中心に、昔ながらの製法できちんと熟成させた生きているお味噌を選びましょう。
良い味噌は時間をかけて熟成させる(味噌の種類によりますが3ヶ月〜半年)ので、添加物を入れて短期間に大量生産する偽物の味噌と比べるともちろんお値段が高めです。
さらに無農薬栽培の国産大豆で自然海塩仕込み、さらに健康効果の高い2年仕込み、3年仕込みともなるとなかなか手が出ない貴重品となってしまいます。
我が家は6人家族で毎日大きな土鍋でたっぷりお味噌汁を作るので、沢山の味噌が必要です。
でもこだわりの3年仕込み味噌のお味噌汁を食べたい!だから今年は3年間置いても足りなくならないようにとにかく沢山お味噌を仕込みました。
昔はどのお家でもおばあちゃんやお母さんが家族の1年分のお味噌を仕込んでいたのです。一度仕込んでしまえばあとは微生物の力に任せるだけ!
何よりも、沢山のお金を使わなくても安心安全で美味しい味噌が置いておくだけで半年後には出来上がります。これほど幸せで贅沢なことはありません。
同じ材料分量で仕込んでも作り手や住居や気候によって全く違う味噌が出来上がるというから味噌はとっても面白いですね。
味噌を仕込む前に知っておいていただきたいこと。
米味噌の場合、1度に1kgの乾燥大豆を使うと米麹とお塩を入れて大体4kgのお味噌が仕込めます。
初めて仕込む方は乾燥大豆500gからがおすすめです。
味噌作りに慣れない間はハードルが高いかもしれませんが、時間はかかりますが手順は簡単。あまり気負わず、気軽に挑戦してみましょう!
材料も分量も非常にシンプルです。乾燥大豆500g、生麹500g、塩200g+振り塩30g 材料はこれだけです。
こだわりポイントは農薬、化学肥料不使用の大豆、米麹を選ぶこと。
そして塩、というのは決して精製塩では無く「自然海塩」です。
海水から作られた自然海塩にはミネラルがたっぷりで解毒作用もあるので高血圧とは無縁です。成分表示を見てミネラルが豊富な自然海塩を選びましょう。
さあ!お子様やお友達と一緒にわいわい、楽しく美味しいこだわり味噌づくりしてみませんか?
簡単こだわり味噌・用意するもの
- 材料
- 乾燥大豆 500g
- 生米麹 500g
- 塩 200g
- 振り塩 30g
- 用意するもの(熱湯消毒かアルコール消毒をしておく)
- 鍋、ボール、ざる、ゴムベラ、あれば薄い簡易まな板
- 保存容器
- ラップ、キッチンペーパー、チャック付きポリ袋(L)
- 重し(塩600gをポリ袋に入れる)
仕込む容器はプラスチック容器やチャック式の保存袋などお家にあるもので代用可能ですが、1年以上仕込みたい場合は陶器製の壺や耐熱ガラス、ホーローの容器を使うと安心です。おすすめの容器は以下にご紹介します。
簡単こだわり味噌・作り方
- 目安時間1日目午後3時1、大豆を18時間吸水させる
乾燥大豆をしっかり水で洗い、大きめのボールや鍋に豆の3倍の量の水を張って、18時間しっかり給水させます。(大豆は水を吸って3倍くらい膨らむので、水面に顔を出すことがないようにたっぷり水をはります)
- 2日目午前9時2、大豆を柔らかく茹でます
大豆を戻し汁ごと鍋に入れ、強火にかける。湧いてきたら灰汁をとり、差し水をします。これを3回繰り返します。
弱火で4〜5時間茹でます。
圧力鍋の場合はこの時間が短縮できるので楽ちんですが、じっくり煮た方が栄養価が高くなります。冬場はストーブの上でコトコト煮るのもおすすめ。
とにかく指先でつまんで軽い力でくたっと潰れるくらい柔らかく茹でるのがポイントです。
- 午後1時半3、米麹をほぐし、塩と混ぜ合わせる。
麹500gを大きめのボールに入れ、固まっている部分をもみほぐします。
塩200gをふり混ぜ、両手で丁寧に揉み込むように混ぜ合わせます。
この作業を「塩切り」といいます。
「塩切り」することで麹自体の発育を抑え、味噌を美味しく熟成させるために必要な酵素を効率よく発生させてくれるのです。
- 午後2時4、茹で上がった大豆をつぶします
大豆をザルにあげ、あとで使う茹で汁を200ccほど取っておきます。
粗熱をさまします。
大豆が冷めたらつぶします。
すりこぎなどで潰すのは大仕事なのでここではチャック付きポリ袋で簡単に潰します。
Lサイズのチャック付きポリ袋に半量の大豆を入れて、空気を抜きながらチャックをしっかり閉めます。
綺麗な床の上でペースト状になるまで優しく踏み潰します。
チャック付きポリ袋にからボールに大豆ペーストを移します。
袋にこびりついた大豆は、ポリ袋をひっくり返して簡易まな板を中に差し込み、ゴムベラで両面を拭い取ると簡単に無駄なく取れるので是非やってみてください。
- 5、ペースト状の大豆に③の麹を加え、しっかりなじませます。
耳たぶくらいの硬さにします。
パサつく感じがあれば、取っておいた大豆の茹で汁を加えて調整します。
硬さが丁度よければ茹で汁は入れなくても構いません。
空気を抜くように握りながら握り拳大の味噌玉にしていきます。
- 午後2時半味噌玉を保存容器の底に詰めていきます。
消毒済みの容器の底に振り塩をして味噌玉を押し付けるように敷き詰めていきます。
空気が入らないようにしっかりと隙間なく敷き詰めます。
敷き詰めたら、最後にまんべんなく振り塩をします。
雑菌がつかないように容器の汚れはキッチンペーパーで綺麗に拭きます。
- 午後3時仕上げ
振り塩をしたら空気が触れないようにしっかりと表面をラップで覆います。
その上に重量の約3割の重しを乗せます。今回は大体2kgの味噌になりますので600g程度の塩をポリ袋に入れて口を縛り、重しにします。
最後に蓋をして直射日光を避けた冷暗所で半年から1年以上寝かせて完成です!
どんな味噌が出来るか楽しみですね。
- 半年以降〜完成を楽しみに待ちましょう
こだわりの味噌でこだわらないお味噌汁
美味しいお味噌さえあれば、あとはなんでもありの毎日のお味噌汁。
我が家は毎晩寝る前に土鍋に水をはり、無添加の出汁パックをつけておいて朝、今ある野菜をとにかく色々放り込みます。なるべく根菜を多めに取りたいですが、なければレタスでもブロッコリーでもトマトでも!
細かく切った鶏肉、イワシの缶詰も子供達の好きな具材です。
キャベツや玉ねぎ、ごぼうなどは炒めてからだしを注いで煮ると旨みがたっぷり美味しいお味噌汁になります。
具材が煮えたらお味噌を解いて、「煮えばな」(汁が最初に煮上がった瞬間)に火を止め、お椀に注いで頂きます。
溶き卵を入れるときは味噌を解いてから煮立ったところにそっと溶き入れ、火を弱めて2、3分火を通します。
最後に、土井善晴氏の著作より一部ご紹介します。
具だくさんの味噌汁
味噌は、日本人が古くから親しんできた発酵食品です。一汁一菜は、味噌汁を柱とします。味噌汁さえ作ればなんとかなると思ってください。味噌汁はだし汁が大事などとは言いません。おいしく作ろうと思えばいくらでも方法はありますから、まず味噌汁の基本を理解してください。湯に味噌を溶けば味噌汁ができるのです。湯に塩を溶いても塩汁とは言いませんが、味噌を溶けば味噌汁という料理名になります。それはなぜか。味噌だけは特別だからです。日本の味噌の力です。『体質と食物 健康への道』を著した医師の秋月辰一郎先生は、「味噌は日本人の健康の要」と言っています。
具だくさんの味噌汁は、心身の健康を維持し、育むために必要な栄養素を充分に摂ることができます。味噌汁の中に具がたくさん入るということは、すでにおかずを兼ねることになるのです。 〜後略〜
「一汁一菜でよいという提案」土井善晴著 (新潮文庫)より引用
「一汁一菜」お勧めの本
今回文中で引用した2冊の本はとても内容が深くて、沢山のお母さん方に読んで欲しい本でしたのでご紹介します。